「悪役令嬢モノ」はなぜ流行った?

 さて、「悪役令嬢モノ」についての続きです。
 なぜ、最近この手の作品が増えたのか?。わたしの考えでは、いわゆる「異世界転生モノ」が溢れたのと同じ理由と思います。
 時より、同じ題材を扱った作品が増えますが、共通で言えるのが設定の作りやすさです。
 「魔法学園モノ」「異世界転生モノ」といった作品は、大まかな設定のフォーマットが決まっており、ファンタジーものながら詳細な設定を作品中で説明する必要がありません。
 大貴族が登場すれば、「悪人」か「非常に優秀」になりますし、基本的に科学分野については現代世界ほど発達していません。
 スキルやレベルと言われて、その効果についての説明はあっても、レベルの概念について説明される事はありません。
 マジックポイントが何か、作品中で説明するのは冗長過ぎると言えますし、神官といえば、ヒーラーになります。
 これは、これまでファンタジー作品が積み重ねてきた歴史の功績かと思います。
 この功績は、作り手だけでなく、受け手にも恩恵があります。
 面倒な設定の説明をインプットする必要が無く、物語を追うのに集中できます。
 これら、作り手・受け手双方にメリットが大きいジャンルは、流行するのでは無いかと考えます。
 あと、「悪役令嬢モノ」についていえば、元々ヒール役は一定の人気がありますしビジュアルも派手なので、主役としては適任なのでしょうね。